
おやき
野菜や山菜など旬の食材を炒めて、味噌やしょうゆで味を調え、小麦粉を練ったもので包み、焼いたり蒸したりして作られるおやき。
山に囲まれ雪の多い信州では、稲作の収穫量が伸びず、お米の代用品としてそばや小麦が栽培されていました。古くは縄文時代より粉もの料理が盛んで、いろりや灰の中でおやきを焼いていたとされます。
その長い歴史からバリエーションは千差万別。朝食に子供のおやつに、お酒のつまみとして、信州独自の粉もの文化を作り上げてきました。具材は野沢菜、ナスなど地元野菜のほか、かぼちゃや餡など様々、調理法も焼き、蒸かし、揚げと地域やお店によりいろいろです。季節ごとに違った味に出会えるのも魅力です。
(写真提供:信州・長野県観光協会)
詳細ページへ

明石焼き(玉子焼き)
小麦粉と、じん粉(和菓子や点心に使われる粉)を混ぜたものを、たっぷりの卵とだし汁で溶いて生地を作り、専用の鉄板に流し込み、小口切りにしたタコを入れふわふわに焼きあげた料理。まな板のような皿にのせて出されるのが一般的で、昆布のだし汁につけて食べます。
起源としては、天保年間(1830年~1843年)の頃に、明石にあった工芸品である「明石珠(卵白を利用した珊瑚の代用品)」の生産の際に大量に余る黄身を消費するために考えられたと言われています。
現在でも明石市の「魚の棚(うおんたな)」などの商店街の店舗が有名。沢山の観光客が訪れています。
詳細ページへ

牛タン焼き
牛タンは牛の舌部を指し、タンは英語のtongueから由来しています。太平洋戦争後に仙台に駐留米軍が残したタンとテールを有効に活用するために焼き鳥店が牛タン焼きの専門店を開業したことが始まりです。高度成長期に仙台の単身赴任者などにより全国的に知られました。
詳細ページへ

てこね寿司
カツオやマグロなどの赤身のお刺身をしょうゆなどで作ったタレに漬け込み、酢飯とあわせたもので、伊勢志摩を代表する郷土料理です。薬味として大葉、しょうが、のりなどを散らして食します。発祥は、かつお漁で忙しい志摩地方の漁師が船上で手軽に作れる食事として、ぶつ切りのかつおと調味料を持参した酢飯をまぜあわせて(手でこねて)食べたのがはじまりといわれます。また、当地では女性も海女として働くことが多く、準備に時間のかからないこの料理が定番料理として定着したようです。現在でも三重県では郷土の味として親しまれています。(写真:N yotarou)
詳細ページへ

冷やしラーメン
ここ数年、夏場にコンビニなどでも目にすることがある冷やしラーメンですが、その発祥は山形市の栄屋本店さんと言われており、60年以上も前から地元で食べられている定番グルメなのです。醤油ベースのたっぷりの冷たいスープに氷を浮かべ、太めの麺が涼やかに泳ぎ、メンマ、チャーシューなどの具がトッピングされるのが定番です。意外と思われるかもしれませんが、夏の山形は物凄く暑い。日本一を記録したこともあるほどです。そのためでしょうか、夏は山形のいたるところで様々な冷やしラーメンが販売され、色々な味を楽しむことができます。本場の味を是非ご賞味ください。
詳細ページへ

上州水沢うどん
水沢うどんの歴史は1300年にも及びます。水沢観世音で知られる水沢寺に、訪れた僧侶によってうどんの製法が伝えられました。それからというもの、うどんが参拝客に振舞われるようになり、次第にうどん屋が増えて行ったのです。この水沢うどんは、讃岐、稲庭とともに日本3大うどんと呼ばれております。上州の良質な小麦と、榛名山麓の湧水と塩のみで作られ、添加物は一切入っていません。粉をこねてから秘伝の手法で2日間もかけて作られた麺は強いコシと透明感があり、喉越しは抜群です。この秘伝の手法を用いて作ったものだけが「水沢うどん」として認められます。
詳細ページへ

加賀料理
石川県を訪れる観光客の多くが、金沢の兼六園や茶屋街、能登・加賀などの名所見学とともに“加賀料理”を目的とされる方も多いでしょう。
加賀の恵まれた食材に加賀風の手間をかけた味わい、京風と江戸風の融合、そして、優美な蒔絵を施した漆器や色鮮やかな器。料理と器の一体感が“加賀料理”の特徴と言えます。
この“加賀料理”という言葉から「高級料亭の料理」がイメージされますが、かぶら寿しやじぶ煮などほとんどは庶民的な郷土料理がご馳走に仕立てられたものです。
加賀地方に伝わる料理自体に独自性と、戦国時代からの歴史を背景とした文化があり、もてなし料理としての洗練性を備えていたために、この言葉が一般に広まり定着したと思われます。江戸時代の大名の礼儀作法にのっとった料理形式と、加賀地方の各家庭で受け継がれた郷土食が融合され洗練されたものが現在の“加賀料理”なのでしょう。
詳細ページへ

三輪そうめん
冬は温かいにゅうめんで、夏は季節の具をのせて冷やし素麺で。奈良県大和地方では一年中食されています。特徴である細くこしの強い食感、喉ごしと舌ざわりは、良質な小麦と水、熟練の手延べ製麺技術によって可能となります。今から1200年以上前に大和の中央にある三輪地域にて、素麺の原型である麦縄(むぎなわ)が作り始められたのが起源と伝わります。江戸時代に「大和三輪素麺、名物なり、細きこと糸のごとく、白きこと雪のごとし」と伊勢参りにきた人々の間で評判となり、全国的に有名になりました。奈良県の特産品としてとても人気があります。(写真:トトト)
詳細ページへ

ほうとう
幅広の平打ちうどんとかぼちゃに加え、ねぎやしいたけ、じゃがいもなどを味噌ベースの汁で煮込んだ麺料理です。うどんを生麺の状態から煮込むことで、汁にとろみがついて冷めにくいという特徴があります。これがグツグツと煮込んだ鉄鍋で供されます。
戦国時代、甲州地方ではお米が貴重であり、武田信玄がそれに代わる陣中食として考案したなど、発祥には諸説あります。
県内では、「武田陣中ほうとう祭り」など、イベントが多く開かれ好評を得ています。なおマニア山梨県人は「翌日のほうとう」が絶品といいます。ご飯の上にのせて食す。これもいけます。
県内にはほうとうの専門店が300軒以上存在しますが、ここでは名店と名高いお店を厳選して紹介します。
詳細ページへ